カノンちゃんはまだ泣き続けている。 
頭を抱え込んでいたももちゃんが顔を上げた。
そして、 
あたしを見た。 
ジッと見ていた。 


あたしは…… 


ももちゃんから 
目を反らした……。 










ももちゃんが好き。 



何もかも受け止めて、ももちゃんの胸に飛び込むつもりで、今日、ここへ来た。



ももちゃんのすべてを信じるんだ…って…… 

これからもずっと一緒にいようね…って…… 


全部伝えようって…… 

そう 

思っていた。 






でも…… 







でもあたしには 










もうそれは出来ない。 







逃げるんじゃない。 
かなわないと思った。 




カノンちゃんにじゃなく、
その想いじゃなく、 








その『命』には、 
あたしはかなわないから……。 






だからもう、 

あたしの想いは、叶わない。