何が起こってるのかは分からなかったけど、この状況を見れば、なんとなく理解できる。 

「ちょっ…まっ…」 

あたしはカノンちゃんに服を掴まれた。胸元を強く引っ張られる。

「あんたあたしの話普通に聞いてたじゃん!!なんでここにいんだよッ!?」 
「春菜ッッ!!やめろって!」 

ももちゃんがあたしの服からカノンちゃんの手を離させる。あたしは反動で床にしりもちをついた。 

「…ったぁ…。」 

これが……
修羅場ってヤツ…?

どうしよう…
かなり怖いんですけど…。


あたしは打ったおしりを撫でながら、カノンちゃんの方を見上げた。

カノンちゃんもあたし方を向く。…また、睨みながら…。ももちゃんに掴まれていた手を払いのけ、今度はあたしの髪の毛を鷲掴みした。

「きゃあッッ!痛ッッ!!」 

「こっち来いよッッ!」 

あたしは髪を掴まれたまま、リビングの方に引きずられるように連れて行かれた。