「嘘でしょ!?」

「だから、嘘じゃなかったんだって!」 


夕方ゆいちゃんと待ち合わせて入ったファミレスで、あたしはゆいちゃんに、昨日までの事全部と、今日の話をした。 
予想通り、ゆいちゃんはすごく驚いていた。 


「ごめんなさい…。あたしみさきさんには言えなかったけど、よっちゃんと同意見でしたよ。」 

「は?」 

「さすがに、それは嘘だろうと…。だって…、よっちゃんの言葉まんま使うわけじゃないけど…、ありえないですよ?普通に考えて。」 

「…………そう…?」 

「だって、名前と大体の地元しか知らなくて…、絶対ありえないですから、マジで!!」 

「じゃ…じゃあなんでその時あたしにそう言わなかったの〜ッ!?あたし真面目に感動とかしちゃってたのに〜!」 

「だからですよ……。」 
ゆいちゃんは苦笑いした。

そりゃ…そうだ…。 
あたしが逆の立場でも……やっぱり言えないんだろうな。 


「でも…事実だったんですね…。」

「うん。」

「………カンドーですねぇ…ももちゃん。」

「…………うん。」

ももちゃんに、あたしは騙されたと思う。




でも、だからって…、全部が嘘なわけじゃなかった。


きっと昨日の話も……。



「で、どうするんですか?」 

ゆいちゃんはタバコに火をつけた。あたしも同じく、タバコを吸い始める。