目が覚めると、外はすっかり明るくなっていた。 
ボーッとした頭でゆっくり体を起こす。 

「………………」 


〔ももちゃんの…部屋…?
あ…、そっか……、あたし昨日…………つッ!……頭イタ…。 〕


あたしは少しずつ状況分析をした。 

そして、自分がなぜ今1人でここにいるのか…、しっかり思い出した。 



〔ももちゃん…、ホントに出てっちゃったんだ…。〕


あたしはソファーから立ち上がって、光が遮られたカーテンを少し開ける。 
三輪車に乗っている女の子と、優しく見守るお母さんらしき人が見えた。


お母さんは嬉しそう… 
女の子は楽しそう…… 


しあわせ……なんだろうな…。 



ケータイを見ると、時間は10時過ぎ。 
メールが1件来ていた。

『報告待ってます』

ゆいちゃんだ……。 
受信時刻は3時45分。……ちょうど……ももちゃんと言い合ってたころ…か。 

あたしは部屋を見回した。寝室も扉を開けてみる。


わかってはいたけど……やっぱりいないね…。 




ももちゃん……
どこに行ったんだろう。