2003年1月15日。


駅からは近いが人通りが割と少ない、高架下の道。

そこにある窓が塞がれた、ピンクや黄色の混じった奇抜な建物。 

その横にあたしは車を止める。 


古河愛希(フルカワ アキ)、21才。

その建物を前にして
『いくら貰えるんだろう』という期待、
『どんな仕事なのか』という不安。 

いろんなドキドキが混ざり合う。

右手に持ったバックをギュッと握り締めた。 

〔いざ!面接へ!!〕


足取りは重くなかった。
スキップするように、軽く歩く。