「ねえ、前から思ってたんだけど…ゆいちゃんの車ってフルスモーク?ってヤツ?」 
あたしは窓ガラスに触れながら聞いた。 

「そうですよ。元カレにやってもらったんです。」

「これっていいの?警察に捕まったりしないの?」

「………さぁ…?どうなんですかねぇ?」 

あたしたちは店から1、2分で着く、駅の東口に向かった。 
ほとんど話す間もなく、到着した。 

「ちょっとカレシに電話してみるねぇ。」 

そう言ってカノンちゃんはケータイを出して電話を掛けた。 

あたしはスモークで向こうから見えないからと、その辺を歩く人をマジマジと観察していた。 

「うん、でもスモークで見えないと思うから…………。……………はーい♪じゃあね♪」

カノンちゃんは電話を切ってあたしたちの方を向く。