次の日、あたしはまた名簿を出して、電話をし始めた。 


卒業して1度も会ってない人。 

同じクラスでもほとんど話したことのない人。 


そんな人にまであたしは聞く。


「最近、あたしの連絡先誰かに聞かれなかった?」 



懐かしがって、話し込みそうになる人もいれば、明らかに『誰だっけ?』みたく、怪しんでいる人もいた。 


でもあたしには、そんなの関係ない。 


あたしは 


今のあたしには 


こうするしかない。 


知らなきゃいけないから…。 





「聞かれてないよ〜?」

「知らないなぁ…。なんかあったの?」 

「古河のケー番知らないし。」


留守電に入れたり、 
家電にかけたり……… 


分かってはいたけど… 

大変な作業だった。 




気が付くと、もう時間は午後1時……。 



大変だ! 


仕事の用意しなきゃ!! 





そして今日は、
なおくんとの約束の日。 



でも…… 



その約束は…… 




あたしの方が 
すっぽかされる事になる…。 







ごめんね……。