二人目に電話したとき、あたしは少しだけ冷静になって…、気付いた。 

時間は深夜1時すぎ…。 
長年連絡を取ってない人に、こんな時間に電話しても出るはずがない。 

っていうか、 
非常識だ。 


「………はぁ…。」


あたしはケータイを閉じた。  


ベッドに横になって、天井を眺める。 

ボーッと……

ただ眺める。 



思い出すのは、ももちゃんの顔。 


思い出すのは、ももちゃんといた時間。 



「ももちゃん……。」




このまま眠ったら、きっとももちゃんの夢を見るんだろうな…。 


きっと……



見るのは… 


嫌な夢。 



怖いから………



もう少しだけ起きていよう。 






♪♪♪♪...

メール着信音が鳴った。 
あたしはケータイを開いて、メールを見た。 



『なんか………

フラれそうな予感。 


ハズレますように……。 

おやすみなさい!

          NAO  』



パタン 


なおくんの 
冗談だか本気だかわからないメールに、返信す余裕は、今はない。