「ももちゃん……?」

「愛希?ごめんね、今、取ろうとした瞬間、切れた。」 

「ももちゃん…。」

「仕事終わったの?」

「も…もちゃん…………。」

「愛希?」

「……ッッ…ももちゃん………。」

「どうした? 
なんかあったの……?」 






「………会いたい。」 






「え?」






「会いたい。今すぐ会いたい。」






「ど…どしたの?愛希?」


「今すぐ会いたいの!ここに来てよ!迎えに来てよ!今すぐ来て!!」






ももちゃんは驚いていた。

あたしはももちゃんに初めて
『会いたい』
……そう、言った。



無理なことは分かってた。
来てくれるはずない、そう分かってた。


でも、あたしは叫んだ。 

どうすればいいの? 



あたし 


ももちゃんが好きすぎて…… 


もう、分からない。 







「わかった。」





「……へ……?」

「どこにいるの?」

「も……、ももちゃん……?」 

「どこにいるの!?愛希!!!」

「え…駅前…。太田の……。」 

「東?西?」

「……西口………。」 

「じゃあ、ミスドの前にいて!20分………いや、15分で行くから。」  



圧倒されて…

しゃべれなかった…。 


ももちゃんが来てくれる?

こんな時間に? 

あたしの所に? 

ウソ…でしょ……?