「じゃあ、せめて9時までいて!9時になれば姫とリカがくるから…。」

「………わかりましたぁ……。」

ゆいちゃんは先に帰った。
あたしも、やっぱり今日は無理だから帰りたい、と、話したけど………

女の子が、カノンちゃん1人になっちゃうからと、店長に泣き付かれて……、
結局9時までは働くことになった。 


なおくんにメールした。 
『今日はちょっと急用できちゃったから、明日にしてもらっていいかな?ごめんね。』

すぐに返信が来た。 

『どうしてもダメなの?少しでもいいから、今日会いたいよ。』 

「……………はぁ…」

あたしもすぐに返す。 

『ごめんね。どうしても無理。明日仕事終わったらすぐ行くから…。』


その後すぐ、わかった、と、メールが来た。 





「なんか忙しそうですね。」

隣に座っていたカノンちゃんが話し掛けてきた。 

「え…、いや、別に…。あはは。」

他に答えようがなく、特に話したくもない内容だったから、あたしは笑ってごまかした。 

「カレシですか?ラブラブなんですね♪」

ラブラブじゃないし…
ってか、カレシじゃないし…!! 
…なんで今のあたしの表情見てて、ラブラブとか思うんだ?

正直……
『何だコイツ……』
と、思った。




「カノンちゃんは?カレシいるんでしょ?ラブラブなんだろうね〜。」 

あたしは話を変えた。 


「………カレシは……
いますけど………」


さっきまでの明るい表情が消えた。


「………たぶん、あたしの他にも女がいるんです。
いっぱい。」

「へ…?」



やば……
なんか変な話きいちゃったかな……


あたしは少し慌てた。 
でも、カノンちゃんは話続けた。