あたしは少し緊張していた。 


この後……、仕事を終えたら、なおくんの所に行く。 

行って……




なおくんに 


さよならする……。 




少しだけ、悲しいけど……


でも、このままじゃいけないって、 
気付いたから……。 


ゆいちゃんが、 

教えてくれたから……。 









『最初に持ちかけたのはあたしだから、偉そうには言えないですけど……、 
みさきさんも、ちゃんと決めたほうがいいです。 

なおくんなのか、 
ももちゃんなのか……。 

あたしみたく、
本当に大切な人を失ってからじゃ…… 
遅いです………。 


あたしみたく 
ならないでほしいんです…。』








今朝、ゆいちゃんにそう言われた。 


ゆいちゃんが、あたしの背中を押してくれたから…。 









ガチャッッ
「あ、3人いるね。」

店長が入ってきた。 

「3人でいいんですか?」
あたしはミーティングって言ってたからもっとたくさん集めたのかと思って、店長に言った。 

「今の時間は3人しか集まらなかったから。他の子には後で話す。」

いつになく真剣な店長。 

もしかして……閉店?