たぶん1時間はかかった。

駅まで走って、 

電車、乗り換え1回。 

そしていつもの見慣れた駅前に着いた。 

ここから駐車場までは歩いても5分の距離。


あたしはとりあえず車を取りに行こうと、駐車場に向かった。

車がないとどうにも行動できないから……。 


♪♪♪♪♪……

メールだ。 

ゆいちゃんかもしれない。 

ケータイを開くと、
メールはももちゃんからだった。 

「………………」


あたしはメールを開かずに、ケータイを閉じた。 


今は……、ゆいちゃんの所に、行きたいから。






駐車場につくと、あたしの車の隣に、ゆいちゃんの車が止まっていた。 

あたしは駆け寄って、運転席の窓を叩く。

ドンドンッッ
「ゆいちゃん!?」

ゆいちゃんは、驚いたように、顔を上げた。 


あたしはその顔を見て、 
言葉が出なかった。




ゆいちゃんの顔は

左の頬と、目の辺りが、
 
腫れあがっていた……。