「ももちゃん、誕生日は?」

「10月10日だけど……、なに?急に。」

「血液型は?」

「なんだよ〜、愛希?」

ももちゃんはあたしから体を離して、あたしの顔を覗き込んだ。

あたしは離れた体を再び付けるように、ももちゃんに抱きついて話し続けた。

「ちゃんと答えてよ…。
………あたし、ももちゃんの事、なにも知らないかもしれないから……。
知りたいの。」

「…愛希?
…それって、これから知ってく事なんじゃないの?」

そう言ってももちゃんは笑った。

「…うん。じゃあ答えてね。」

「はいはい。A型です。」

「あ、一緒。」

「えっッッ?愛希Bじゃねぇの??」

「なんでょ!!失礼な!」

「それってB型に失礼!ぁはは。」



あたしはいくつも質問した。出身地、好きなもの、嫌いなもの、趣味…………


どれも………



本当にあたしが知りたい事とは、程遠い事……。  





「ももちゃん……」

「次はなぁに〜?」

あたしはももちゃんから体を離した。

そしてももちゃんの目を見つめて、 


聞いた。 








「ももちゃんはあたしに隠してること、ありますか?」