「俺シャワー浴びてくるけど、愛希は?」

「あ、あたし後でいいよ。」

昼過ぎに起きたあたしたちは、目を覚ましてもしばらくベッドで過ごした。 


ももちゃんがバスルームに入って少したつと、シャワーの音が聞こえてきた。

あたしはそれを確認してから、ケータイを取り出す。 

電源は切っておいた。 


昨日、なおくんにメールしなかったから、怒ってるかなぁ…。 


受信メールは5件


なおくんとゆいちゃんと…………



「よっちゃん…?」









『なんにも知らないのに?』





昨日のよっちゃんの言葉を思い出した。


胸が騒めく気持ちを思い出す。



あたしはよっちゃんのメールを開いた。






『さっきは変な事言ってごめんね。考えてみたら、オレがどうこう口出す問題じゃないよね。
忘れて。 

じゃあまた! おやすみ!』




……は?




なにそれ……



人の心をこんなに掻き乱しといて、『忘れて』って何!? 



腹が立った。 




でも今はももちゃんちだし……。 




喧嘩腰に電話することもできない……。




あたしは怒りを押さえて、ゆいちゃんとなおくんのメールを開いた。 

ゆいちゃんは『ごめんなさい』ってあやまりのメールだった。

あたしは『平気平気!』と、普通の話で返信した。 
そして…… 

なおくんのメール……。 

3つ。 



正直めんどくさい……。 


そう思いながらメールを開いた。