「愛希…なんかあったの?」

「………ない。」

あたしはももちゃんにギュッとしがみ付いた。 

「ごめんね…。あたし、ももちゃんずっと忙しいんだと思って…、連絡できなかった。うっとおしいとか、邪魔とか……そんな風に思われたくなくて…。……ごめんね…。」

「……思うわけねぇじゃん…。ずっと愛希からの連絡待ってたんだよ。」

「ごめん…。」

「もう、いいよ。よかった…、ちゃんとまた会えて。」

「ももちゃんがあたしを探してくれなきゃ、二度と会えなかなったかもしれなかったんだね。」

「ばーか。」

「でもね、あたし1回メールしたんだよ?」

「え?…………そう…。」





その夜、あたし達はたくさんたくさん求め合った。



幸せを……感じたんだよ。 



これからは……


あたし絶対ももちゃんの事信じるからね…。




眠ってるももちゃんの横顔を見つめながら、あたしはももちゃんの髪に触れた。 

ももちゃんの短い髪を、掌に吸い付けるように、あたしは動かす。 

時々、それに反応するように、ももちゃんは動く。 

あたしはももちゃんの頬にキスをした。 



幸せが溢れだす。 










そして、考えるべきことを思い出していた。 








なおくんになんて言おう…。 



なおくんからの着信とメールに気付いたのは、翌日の朝だった。