ねぇ…ももちゃん…。 
どうして連絡くれないの?

今まで少しは期待してた。

いや…

信じたくないことは考えないようにしていただけなのかもしれない。 


でももう無理だよ……。 

メールも出来ないほど忙しい状況なんて、普通に考えてあり得ない。 


あたしは騙されたんだね。 


あたしはヤリ逃げされたんだね。 



あたしを……
好きではなかったんだ……。


でもね、

ももちゃんと触れ合えた事……ひとつになれたあの晩の事は

あたしは後悔してないよ。

負け惜しみに聞こえるかもしれないけど…、
本当に後悔はない。


たった1度の事でも…、
そこに気持ちのすべてがなかったとしても…、

あたしにとっては、それがすべてだったから……。 

重なり合っていたとき…
そこに聞こえたあなたの鼓動は……

世界中であたしだけが聞こえた音。

触れ合った指先から
体中に伝わる温もり…。




ももちゃんが好きなの…。 


でも…


もう
現実を見なきゃね……。 



もうすぐ4月。 

ももちゃんの言っていた1ヶ月も、もう終わる。



でも、もう…… 

あたしには何も出来ないよ…。





寒い。 


あたしの心は、隙間だらけ…。 


涙が出てきた。 




その時、 

あたしのケータイが鳴った。