「店長今日いないんですよ。」
「え?それって……、今日どうすんの?店長いないとまわらないじゃん。」
この店に男性従業員は店長1人。
だから店長がいなければ店は開けられない。
「あたしさっき来たばっかりなんですけど…、」
ゆいちゃんがあたしに小さな声で耳打ちした。
「さっき外で見たんですけど、なんかセクハラがどうこう言われて連れてかれちゃったんです。社長に。」
「セクハラぁ!?」
思わずあたしは大きな声で言ってしまった。
店内にはマオさんとリカちゃんと、もう1人、姫ちゃんがいた。
みんながあたしを見た。
でもあたしは店長の『セクハラ』には納得できる。
風俗店の店長として、商品である女の子に、『ヌいてもらう』事は、してはいけない行為……、と、最近ネットで見た。
バカだねあいつ。
そんな中で、女の子が1人立ちあがった。