「今日からの方ですか？マオです。よろしくね。」

待機所は普通のリビングダイニングのようなカンジで真ん中にこたつがある。こたつの南側が壁で、寄り掛かれる、まあ、座りやすい場所。
　
『ビップ席なのかな？』　
関係ないだろう、そんなことを思った。


その隣の西側に座る奇麗系な女の子が、優しく声を掛けてきた。
あたしは緊張しながら、それに返す。　

「あ、みさきです。よろしくお願いしますッ。」

「ゆぃでーす！よろしくぅ〜！」

東側に座ってたコ、ゆいちゃん。髪はかなり明るめの栗色で、メッシュのエクステを付けていた。

…ギャルだなぁ。　


気さくに二人は話し掛けてくれた。



マオさんと、ゆいちゃん。
二人に会ってあたしは少しだけ、ホッとしたんだ。　


ギャルは苦手だったけど、なんとなくゆぃちゃんと仲良くなれたの。


ゆぃちゃんに楽しい暇つぶし、教わったんだ。　

それが、あたしの狭い世界を大きく、広くした。　

いろんな意味でね。