学校に着いた。
私の隣の席は空いている。
私の隣の席・・・
安西流華っていう人の席だった。
だけど5月の初めに病気で亡くなった。
なので今は空席になっている。
流華ちゃんとは小学校の時に結構仲が良かった。
一緒に遊んだりすることも何度もあった。
だけど、流華ちゃんはいじめられていた。
そして、精神的にも限界を超え
ついに病気になってしまったのだ。
私は流華ちゃんを助けることができなかった。
なぜかというと、流華ちゃんがいじめられ始めたのは
小6の時。私はその頃親を亡くし、小6は卒業式以外行っていない。
なのでいじめに気づいていなかった。
それを知らされたのは中2。
先生が話してくれた。
「安西さんは本当に小6の時につらい目に合いました。
だけど頑張って小6は休まずに学校に行きました。
でもやっぱり精神的に不安定になり
なくなりました」と。
それを思い出すと胸が痛くなる。

キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
ホームルームが始まる。
「今日転校生が来るらしいよ」
鈴香の言葉を思い出した。
転校生か・・・
別に期待していない。
恋とかどうでもいい。
興味ない。
「じゃあホームルームを始めます。
今日は転校生を紹介します」
担任の三上先生が言う。
「では入ってもらいましょう。
どうぞ~」
ガラッ
コッコッコッコ...
足音がする。
私は転校生を見た。
























「え・・・?」
私は驚いて言葉にできなかった。