でも、それより驚いたことがある。
私がしばらくフリーズしていると、麗ちゃんが心配そうに私の顔を覗き込む。
「美幸?」
私の脳のどこかの、ひらめき電球がピカッと光った。
「パフォーマンス、思いついた……」
麗ちゃんは、なんだこいつという顔をしている。
私は、ポカンとしている麗ちゃんをほったらかして、急いで教室に向かった。
自分の席で、私は食い入るようにルーズリーフに書き込んだ。
麗ちゃんが、いつの間にか教室に来ていたみたいだが、まったく気が付かなかった。
授業中にも少しやったが、一応受験生なのですぐにやめた。
だが、授業と授業の間の休み時間は、すべて使い果たした。
「できた!」
私がすべて書き終えたのは、昼休みの最後の方だった。
私が、伸びをすると、麗ちゃんが近くにたっていた。