どんなことをするのかすらわからない……
「うーん、あの先生。そのパフォーマンス、私に任せてくれませんか?」
え……
「私に考えさせてください。」
美幸は、一人で考えようとしているんだ。
上山先生は、一瞬驚いたように美幸を見たあと言った。
「別に皆がいいといえば、構わないが……須藤は実行委員もやっているだろ?」
そうだ。美幸は、クラスの実行委員もやっている。
さすがに、荷が重いだろう。
「大丈夫です。皆さん、私が決めていいですか?」
皆めんどくさいのか、黙って頷いている。
「じゃあ、次の応援団会までに決めてくるんで、今日は解散で大丈夫です。」
上山先生に了解も得ずに、勝手に言う。
皆、どんどん帰っていく。
教室には、私と先生と美幸の三人しかいなかった。
先生は勝手に話が進んだことを、あまり気にしていないようだ。
「美幸、帰ろう。」