でも、美幸ちゃんは、性格に少々難がある。
「うん。少しはましになったかな……麗ちゃんの髪の色、綺麗な色してるよね。」
なんて優しいんだ。そんなこと言われたの、初めて。
でも、この考えは次の一言で変わるだろう。
「ま、私の髪の毛ほどじゃないけどね☆」
このナルシシストめ。語尾に星マークまで、付けやがって。
美幸ちゃんは、自覚アリのナルシシストなんだ。それはもう、自分大好き過ぎて、自分のために何でもやったゃいそう。
「美幸ちゃんは、なんで、ナルシシストになったの?」
美幸ちゃんは、一瞬考えて私に言った。
「聞きたい?」
「聞きたい!」
即答だった。
だって、ちょー気になるじゃん。
美幸ちゃんは、何か考えたあと、ため息をついた。
「話してもいいけど、話したら私の願いを、聞いてくれる?」
「私にできる範囲なら。」
美幸ちゃんは、頷いて話し始めた。
「あれは、小学校四年生の時……」