……いつからだっただろうか?


最初は、確かに大事な“妹”だったはずの愛奈が、いつしか俺の中で“女”に変わっていったのは。


愛奈の学校で、愛奈のクラスの担任をしているのも、自分の心に線を引くためだった。


…愛奈は“妹”で“生徒”なのだと、自分に何度も言い聞かせた。


そうしなければ、きっと愛奈を力ずくで自分の物にしてしまう……。




「自分の心を抑えるってのも、けっこう大変なんだな…」


俺の言葉は、ため息と共にキッチンに小さく響いた。