えっ…確かに私よく転ぶけど…それっていつも見ててくれてたってこと!?



「あ、う、うん」



「じゃあな」



私を見ててくれた。
それだけで、なんだかすごく嬉しくなった。



ニヤけたまま、遠くなる松岡くんの背中に見惚れていると…



「おい!花形!!お前またっ!」



「えっ……あ、先生!ねぇねぇ聞いた!?『気をつけて歩けよ。お前よく転ぶから』だってよ!!」



浮かれる私に、先生のゲンコツがとんできた。



「いでっ!」