「ありがと」 「いえ…」 「じゃ、また明日」 手を振り車を見送ったのち家に入る。 もう 10時を過ぎている。 お腹は空いてないけどお酒のせいでのどが渇いた。 「スーパー行くか…」 スーツの上着を脱ぎ、ハンドバッグから皮製の真っ赤な財布を取り出す。 高かったんだなあ これが。確か2万くらい。 お気に入りの黒のハイヒールに足を入れ、外へ出た。