「ふふ。お前のほうが疲れてるくせに」 ふわり、と私の髪を撫でながら、先生は言った。 「私は大丈夫だよ?」 「うそつけ。俺にはわかるんやで?」 ドキッ。 純粋にうれしい。 なんだかんだ言ったって、やっぱり先生のことが好きだ。 もう、あれこれ考えるのはやめよう。 「先生、無理しないでね?」 「お前こそ。大人になるのが早すぎちゃった奏美ちゃん」 奏美side End