「彼女にできひんくて、ごめんな」
「えっ...?」
先生、気にしてたんだ。
「いいんです。私は。もっと、いい女になりたいし。まだまだ子供だし」
「ええよ。あせらずゆっくり、な?あんまり急ぐと、途中で変な男につかまるで?」
「私、そこまで魅力ないし」
私が言うと、先生は私の頭にポン、と手をのせた。
「俺には全部魅力的に見えるねんけど」
「うっそだ~」
「うそやないわ!俺にはもったいないくらい、ええ女やけど」
「先生だって、いい男だと思います」
「おっ?やっと気づいたんかぁ??」
──ド天然男め。
これ以上、私をドキドキさせんな。