その甘い声。 振り返らなくても分かる。 「先生」 先生の目は、真ん丸だった。 「篠ちゃん、なんでおるん?」 「いちゃだめですか?」 「とんでもない!」 いつかしたような会話。 先生のことをやっぱり好きだと、改めて知ってしまった。