しばらくしてから、お母さんと結歌が塾まできた。
「奏美…大丈夫だった?」
「お母さん…」
「もう、だから気をつけてって言ったのに!」
「ごめ…ごめんなさい」
こんなに優しいお母さんは、なんだか先生に似ている気がした。
“だから気をつけてって言ったのに!”
…先生みたい。うん。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「結歌…わざわざ来てくれてありがと」
「もう、びっくりしたよ!!お姉ちゃんが倒れたって聞いて、大騒ぎだったんだからね!?」
「ふふ。ごめんね」
相変わらずのテンションの高さは変わってないのね?
なんか…たくさんの人に見守られてるんだね、私。
先生だけじゃなくて、お母さん、妹、友達…。
当たり前なんかじゃない、大事にすべきつながりが、私の周りにはたくさんあるんだね、先生。