「何、
悠汰とけんかでもした?」
「…………した」
愛那は私と悠汰のお姉ちゃん的な
感じでいっつも話を聞いてくれる。
悠汰も昔は
いつも泣いてたけど
いつの間にか身長高くなっちゃって
クラスでももててるんだって。
「悠汰のはバカで子供だけど
なんだかんだで
いっつも美月の事考えてんだよ?」
悠汰が私の事
気づかってくれてるのはわかる。
昔から私はケガとかしてたし
なんかあったら
(ボクはみづきをまもるから)
なんて言ってくれてたし
兄弟として可愛いがられてる気がした
「でも私は、別に……」
「……………………ん?」
「…………………
女の子と帰りたいなら
あの日だって
言ってくれれば良かったのに、
最近隠し事ばかりで
なんだかよくわからない」
これは私の本音だ…
「よしよし」
愛那が頭をなでてくれる。