運転手が先に歩いてて、玄関らしき
大きな扉を開けると
更にズラリと並んだお手伝いさん達。
『お帰りなさいませ』と
キレイな45度のお辞儀で迎える。
もう、何もかも私にとっちゃ
異世界……。
『用意は出来てる?』と1人の
お手伝いに長谷川鈴江氏は聞いた。
まだ若そうな女性のお手伝いは笑顔
で『はい、出来ております』と答える。
更に奥の部屋に通され、歩く途中に
すれ違うお手伝いの人達に頭を下げ
られ、何とも恐縮な気分になる。
すごい所に来てしまったと改めて思う。
開かれた扉の向こうには
長いテーブルに椅子が2脚、
向かい合わせに置かれてる。
割と殺風景な部屋だけど、
テーブルの上には料理が次々と
運ばれていく。
椅子に座るように言われ、座ると
お手伝いさんに白いナフキンを手渡された。
テキパキと用意がなされていく光景
を、長谷川鈴江氏はニコニコ見ている。
『お腹すいてるでしょ!?遠慮しないで食べて。』
ええぇっ!!!!!!