『ハハハ、落ち着きなさい。まだどんな内容の話かはわからないんだからな。でも名の通った人だ。悪いようにはしないだろう。胸を張って会いに行きなさい。』



恩師である萩原先生の言葉は
いつも背筋をピンと伸ばしてくれる。



とりあえず会うだけ会ってみよう。
後はどうにでもなれ!!



後日、長谷川鈴江氏とは違う別の
人(男性)から連絡が来て、
自宅まで迎えに行くからと住所を
聞かれた。



かなり拒否ったんだけど、その人も
長谷川鈴江氏から言われている
みたいで渋々承諾したが、念のため
学校の住所を教えた。



(皆さん、くれぐれも詐欺には要注意!!)



だって、まだ本物かどうか確かめて
ないんだもん。



なんて、心配してしてたけど………



当日、学校の前に現れたのは、
映画やテレビでしか見たことのない
ような、黒くて長いリムジンが…!



運転手らしき白髪頭のおじいさんが
私に会釈し、『長瀬友香さんですか?』と聞いてきた。



『はい』と答えると、静かに
後部座席のドアを開けられる。