そっと手を振って見送った。



片手を上げ、背を向けた修二。



ゆっくり歩き出した遠ざかる影。



学生時代の仲間内だったあなたは



1人の男として再び前に現れた。



ねぇ、ホントに私でいいの?



なんで私なの?



そう背中に問いかけたら、ピタッと
立ち止まりまたこっちに顔を見せた。



『やっぱり一緒に寝ちゃダメ…?』



……前言撤回!!



『懲りない男だね…。』



声を出してお互い笑い合ったら。



『ぜってー振り向かすから。』



最後に修二はそう言った。



『…うん。』



そんな日が来るのかな……。



わかんない。



でも、修二とのキス……嫌じゃなかったよ?



ちょっぴり胸の奥がキュンとしたのは…私の思い過ごしかな。



そんなことを思いながら、
修二の姿が見えなくなるまで見送った。