不思議な生徒だと思った。
子供のようなキラキラした笑顔を
見せたり、
ふと凛々しい大人な顔も見せる。
キラキラした笑顔は、学生時代を
思い出させてくれる。
大人な顔は、一瞬言葉を見失う。
変な感じ。
年下のくせに。
『じゃあ授業戻ります。』
そう言って立ち上がる彼に、
『頑張って』と私も立ち上がる。
ほんの2、3歩進んだところで
『あ…』と振り返り、
そして再び私の元へ戻ってくる。
え?なに?
目の前まで来て、顔を覗くように
近付けてきて…!
ひゃっ!と思って身構えたら
彼は普通に笑ってる。
『時々ココでサボってること、誰にも言わないでね。2人だけの秘密。』
あまりにも顔が近すぎて『うん』としか
言えなかった。
『じゃあまた後でね!』
彼のクラスは4限目だからそのことを
差してるんだろう。
小走りに駆けてく背中を見送ること
しか出来なかった。
その場に立ち尽くす私…。
『やられた…。』
っていうか!!
大人をからかうんじゃないよ!!
どうした私っ!?
キー!!