お店を出る際、
『せっかく再会できてこのままどっか行きたいとこだけど、俺この後仕事残ってんだよ。』としかめっ面で修二は言った。



『ごちそうになったお礼に近くまで送るよ』と私は車に乗るよう促した。



『サンキュ。』



車を走らせて、すぐに信号に差し掛かる。



流れるラジオのボリュームを下げると
修二は口を開いた。



『さっき言ったプチ同窓会の話なんだけどさ。』



『うん。』



『ホントに実施するよ!?』



『ハハハ。うん、じゃあ私は朋美に話しとくね。』



『…1つ聞いていいか?』



『…なに?』



『もう今さらな話かもだけど、ちょっと確認したいことあって…。』



やけに私をチラチラ見ながら様子を
見てる。



『ふふん、なーに?もったいぶると答えないよ?』



『帰国した後、正樹には会ったのか?』



修二はただ真っすぐ前を見て問いただした。



バックミラーに映る自分の顔が、一瞬
動揺していないか確認する。