改めてそう聞かれると、
一瞬頭の中が真っ白になった。
『えっ?そんなすぐにはいかないけどね。教師をして、人間性磨ければなって思ってる。与えられたチャンスだし。』
目を見開いて私を見る修二は、
ホントに驚いている様子。
『そっか。なんか会わないうちにたくましくなったな。昔はこうと決めたらきかない感じだったけど、今は感受性豊かになったというか、人間的に一回り大きくなったんじゃない?』
『アハハ。そうかな?』
照れ笑いすると、
『うん、強くなった』と修二は
深く頷いた。
他愛もない昔話や、いくつかの話を
終えた後。
私の手元にそっと差し出された名刺。
『何かあったら連絡してこいよ。いや、なくても連絡して。近いうちにみんな集めてプチ同窓会でもしようぜ。』
『うん、そうだね。』
互いに笑顔がこぼれる。
そういえば昔から修二はよく気が利く
性格だった。
相手の気持ちとか人一倍気を使う
ところがあって、常に
相手を考えて行動出来る人だった。
そういう部分を尊敬してたこと、
今思い出したよ。