朝のホームルームが終わる時間帯を
見計らい、1限目の授業が始まる直前、
教室のドアを開けると、みんなが
一斉に俺を見た。
『えっ!?準っ!?』
なんだよ、うっせーな。
口々に人の名前呼ぶんじゃねーよ。
おかしいってことくらい、
俺が一番知ってんだよ。
『どうしたんだよ!』
あぁ、めんどくせぇ…!
『きょ、今日は朝5時に目が覚めたんだよ。』
クールに言い放つつもりが、
噛んでしまった。
さっさと席につこうとしたが、
一番仲のいい俺のダチ、上原 翔が
ヤジを飛ばす。
『準が朝から学校来るなんて珍しいじゃん。』
席につきながら俺も言い返す。
『うっせーよ!たまたまだっつーの!』
そしたら、近くの席にいた女子が更に
付け加える。
『違うよ準は。今日の1限目は友香ちゃんの授業だからだよね~!』