ほら、優しい笑顔で待ってくれてる。
こぼれる笑顔は次第に足を早めて……。
人ごみを抜けて、視線は動かないまま
言葉より何より先に身を引き寄せた。
次第にフワッと蘇る準の温もりと匂い。
『友香、おかえり!』
『うん、ただいま。』
『『って、髪っ!?』』
お互い指差して同時に言った。
準は髪を黒くしてて、
私は伸びた毛先を巻いてる。
1年ぶりに見る準の姿は、とても
大人びて見えた。
しっかりと繋がれた手と手。
これから進む2人の道は、光で
満ち溢れている。
同じ歩幅で、
同じ空間で、
手を取り合って。
ずっと2人で……。