すぐに返信が届いた。
“必ず迎えに行く”
たった1年というかもしれない。
その1年がどれほど密だったかは、
当人同士にしかわからないだろう。
長谷川先生に呼び出され、修了証を戴いた。
『よく頑張ったわね。もう教えることは何もないわ。日本に戻って、開店準備よ。』
そう言われて、太鼓判を押された。
通常2年はかかるところを1年で築き上げる。
日本に戻れば長谷川グループのもと、
新店にパティシエールとして迎え入れられることが決まっている。
一緒に働いた従業員たちも
異例のケースにびっくりしてたけど
自分のことのように喜んでくれた。
みんなに別れを告げて、寮を後にする。
持つものは、帰りのチケットと準の写真。