『じゃあ帰る。』



そう言ってドアに手をかけた時、
もう一度振り返って私を見つめた。



『ん…!?』



『ごめん、やっぱ…。』



『どうしたの?』



なんだか様子が変っ!!
こんなこと、今までになかったのに。



『俺、頑張るから友香からのエールが欲しい。』 



『エール!?』



『卒業するまで、俺からはしない。でも、頑張れって意味で友香から俺にチュッてして。』



『え、えぇ!?』



突然の要望。
私、応えなきゃいけないの!?



『そしたら俺、何百倍も頑張れる。』



そう言うと、君は可愛く目を閉じた。