学校が終わってバイトのない日は
たまに家に来て、ご飯を一緒に食べる。
まぁ、私が都合いい時だけだけど。
食べた後はゲームしたり、テレビや
DVD鑑賞したりしてた。
時折ふと顔が近かったり、手が触れたり
して一瞬時間が止まる。
そのたびに私はさっと立ち上がり、
空気を変えていた。
『じゃあ帰るね。』
君がそう言うと、玄関先まで見送る。
『また明日ね。』
優しく微笑んだら、微笑み返してくれる。
靴を履いたら、毎回『バイバーイ!』
って帰ってくのに、
今日は何だかいつもと違う。
『俺にもね、夢はあるんだよ。』
はにかんで君は言った。
『えっ!?』ってびっくりしすぎて
素っ頓狂な声を出してしまったじゃない。