『俺にだって約束してよ。気持ちは変わらないって。俺を信じるって。』
君の視線から逃れられない。
体は硬直してる。
『もしもこの先、1%でも可能性があるなら、俺は友香を奪いに行く。立場が違うからって納得できるわけがないだろ?』
必死に訴えかける目に、一瞬理性が
ぐらついた。
こんな場所で、こんな近くで
“友香”って呼ばないで…。
君はズルイよ…。反則ばっか。
『卒業したら、自由になれる。』
こんなセリフも、私から言わせるんだもんね。
意味をすぐに理解した君は、掴んでた
手をゆっくりほどいた。
『じゃあ…待っててくれるの?』
口を尖らせて言う君が愛しくて仕方ない。
『…お利口にしてたらね。』
意地悪だとわかっていながら、軽く
突き放す。
『約束だよ?』って顔を覗き込んで言う。