オートロックを解除して、マンション内へ入っていく。
『自宅初公開~!!なんてね。ケーキあるから食べよう。』
不思議とあっけらかんと言えた。
『ホントに!?やったー!!』
自分の声の大きさにとっさに君は
自分の口を塞ぐ。
そんなに喜んでくれるんだね。
作った甲斐あるよ。
部屋に入り、リビングに通す。
ホントにマジで、男は初めて入れる。
そんな自分にドン引きだよ、まったく。
『なんかいい匂いする。お香?』
『あ、うん。朋美からもらったんだけどね。最近始めたんだ。』
ソワソワしながら座る君はやっぱり可愛い。
『紅茶でいい~?』と聞きながら、
冷蔵庫からケーキを取り出す。
『うん。ありがとう。』
『ミルク?レモン?』
『ん~、レモン!!』
『了解♪』