私は黙ったまま、予め常備していた
絆創膏をポケットから出し、キズの
上に貼った。



きっと私もどうかしてる……。



こんな自分、有り得ないから。



いつから君は、こんな罠をしかけたの……?



知らないふりして、ハマるとでも思った……?



私、そこまで落ちぶれてないわよ。



バカにしないでよね。



大人をからかうとイタイめにあうんだから。



後で後悔するといいわ。



その代償は、少しだけ夢を見たことにすればいいじゃない。



だから言ってやったのよ。



周りに誰もいないことを確認して。



『…いいよ。』



完全に後戻り出来ない状況に、
自ら足を踏み入れてしまったの。



イタイめにあうのは、私なのに……。