『こんなの大丈夫だよ…。あ、イテテ…!!』



急に脇腹を押さえしゃがみ込んだ
霧島くんに本気で青ざめる私。



『大丈夫っ!?』



顔を覗き込むと、苦しそうな表情。



『…痛いの我慢するから……俺のお願い聞いて?』



『え…?どういうこと?』



『聞いてくれる?』



『う、うん。なに?言って。』



すると、
アタフタする私とは打って変わって
ニッと笑う霧島くん。



『俺とデートして。』



頬がピクッと強張るのがわかった。



絶句とはこのことだ……。



『じゃないと俺、このキズ治んないかも。』



手の甲のキズを見せ、ペロリと舐めてみせる。