「…こうなったら言うしかないよ!!!蒼羅」
『でも…』
「自分で掘った墓穴でしょ?それとも止める?」
『ぅ…それは…』
「大丈夫!雷斗達は受け止めてくれるよ」
『…うん』
「じゃ…行ってきな!屋上で待ってるんでしょ?」
『うん…』
あれから一日がたち今は昼休み
雷斗君達はちゃんと話せるなら来て?と言って屋上で待っている
「いつかは乗り越えないと…ね!」
『燐…』
「みんなを…信じな!」
『…うん!!私…行ってくる』
燐の言葉に背中を押され私は決心をして屋上に向かった
…のはいいんだけど…
『…』
「…」
屋上についた私はどうしても切り出せずずっと無言が続いていた
「なぁ…」
『はい…』
「話す気になったんだよな?」
『はい…』
「じゃあ…話そうか?」
『…ぅっ』
「ちゃんと聞くから」
そう言って理人君が頭にポン…と手を置いた
『…!?』
女嫌いの理人君の信じられない優しい行動に涙が零れた
そして…自然と言葉が出た
『私の近所に…二つ年上のお兄さんがいたの…小さい頃から仲良しで…とっても好きだった』
「好きってまさかっ…」
亮くんが慌てて聞いてくる
『ちっ違うよ!?好きって言っても家族みたいなものだよ』
「なんだ〜」
『…でもね私のせいで怪我しちゃったんだ…その怪我治すにはお金が必要で…でもっ私は中学生だったからバイトも出来なくて…だから歌で貯めようかと思って…』
「歌で?」
『うん…みんなは[SORA]って知ってる?』
「やっぱりお前だったんだ…」
『うん…ラジオ番組だけ出させて貰ったんだ…それで少しずつ…お兄さんはいらないって言ってたけど…私の気持ちが収まらないからって無理矢理渡してた…』
「…」
みんな黙って聞いていた