人形のような白い肌に大きな目の、可愛い女の子。

歳は二歳くらいだろうか

片手にクッキーの袋を持って、笑顔で俺を見つめていた。

「可愛い子っすねぇ!!お母さんは?」

幸也がしゃがみこんで話し掛ける。

「まま、おうち」

歳の割にはしっかりとした口調で、その子は答えた。

「お母さん心配してないか?一人で出てきて…」

俺がそう言い掛けた時、カツカツとヒールが地面を鳴らす音が聞こえた。