「あ、あの…///」
「…今は、桐先輩でいい。慣れたら呼び捨てにしろよ?」
先輩は耳元でそう囁いた。
「うっ、はい。」
そう返事をすると、桐先輩は優しく頭を撫でてくれた。
桐先輩に撫でられると、何故か安心するんだ。
「杏子?」
「ん…はい?」
「ボーッとしてた?」
「頭撫でられたから、安心しちゃって。」
……ん?
桐先輩が黙ってしまった。
「…桐、先輩?」
どうしたの??
「そんな可愛いこと言っちゃって…。誘ってんの?」
「///…違います!もう帰りますからはなして下さい。」
「やだ。」
なっ、やだって!
「杏子は俺のこと嫌い?」
もう、わかってるくせに。
「…嫌いなわけないじゃないですか。私は、先輩と色々話しながら帰りたいんです。」
「…ん、ちょっと意地悪し過ぎた。帰ろ。」
そう言って、桐先輩は手を差しのべてくれた。
私は先輩に手を引かれ、屋上から出て学校を後にした。
先輩は私に歩幅を合わせてゆっくり歩いてくれた。
「今度から弁当作ってほしいなぁ……」
「わかりました!先輩は何が好きですか?」
「杏子。」
「なっ…///お弁当の話です!!」
「ハハッ、わりぃわりぃ。マジで作ってくれんの?」
もう、先輩が先に出した話なのに。
「先輩が食べてくれるなら。」
「うーん…じゃあ、唐揚げかな。」
「わかりました!嫌いなものとかありますか?」
「特には。」
「じゃあ、明日は休みだから明後日持ってきますね♪」
「おぅ。」
よし、明後日から頑張って作るぞ!!
「無理すんなよ?嬉しいけど、大変なら言っていいから。」
「はい!」
こうやって、気にしてくれる先輩が好き。
「桐先輩…好きです!」
突然私が言ったことに、驚いていたが先輩はニヤリと笑って私の耳元で囁いた。
「…俺は杏子のこと、愛してるけど?」
「……!?///」
「♪」
偶然行き着いた屋上で
出会った彼は、意地悪で私をからかってきて最悪な印象だった……
でも、先輩はどんな時でも私を助けてくれたり、優しく笑ってくれた。
私は、そんな意地悪な
先輩が………
大好きなのです。
*fin*
最後まで読んで下さった方、1ページでも読んで下さった方、ありがとうございましたm(_ _)m
……はい、グダグダでしたね。
桐の意地悪っぷりとか
杏子のリアクションとか上手く書きたかったんだけど……ね。
どうなんでしょうか。
もしよろしければ、ご感想頂けると嬉しいです。
ここまでお付き合いくださりありがとうございました。
では。
*詩衣子*
2012.7.15