「紗耶香ちゃんどうしたの?」
耕大くんは私にとびきりの
笑顔を見せた。

「私ね?あの、えっと、」
「ゆっくりでいいよ。」
「耕大くんの為にチョコレート
作ったの。」
「ありがとう♪ほんとに嬉しい。
わざわざありがとう。」


とても嬉しかった。

私は桃ちゃんのとこに行った。
「桃ちゃん!!私渡せたよ!」
「すごいじゃん!」

その日の帰り。
私の前には耕大くんがいた。
「耕大は相変わらずチョコ沢山
貰ってるなあ。1つぐらいくれよ!!」
そう言ってとったのは
私のあげたチョコレートだった。

あれだけ沢山あるんだもん。
1つぐらいあげちゃうのかな。

「やらねぇよ!!これは俺のなの!!」
「ちぇっ。」

そう言うと耕大くんはその場で
私のあげたチョコレートを食べた。

「うまっ!」

嬉しかった。
だって耕大くんが私のチョコを
うまいって言ってくれたもん。

次の日。

「紗耶香ちゃん!!」
そう言い耕大くんは私のほうへ
走ってきた。

「どうしたの?そんなに走って。」
「昨日はチョコレートほんとに
ありがとう!!とっても
おいしかった♪」
「ありがとう。」
「えと・・・話はそれだけなんだ。
わざわざ呼び止めてごめんね?」

そんなのわざわざ言わなくても
いいのに・・・。
ほんと耕大くんって真面目。

私が珍しく外へ出ると
耕大くんと琴音ちゃんが
喋っていた。

「おいしかった♪毎年ほんとに
ありがとう☆」
「ううん♪食べてくれてありがとう。」
「そんなの当たり前だよ。」
やっぱりみんなに
お礼いってるんだ。