次の日…
ついに試合の日がやってきた。
「全力で戦うんだ!それから絶対に
悔いのない試合にしろ!今までサポート
してきてくれた人を思い試合をしろ。
たくさんの人への感謝を忘れるな。
サッカーというスポーツは1人でする
もんではない、みんなが一致団結しな
ければできない。サッカーはたくさん
の奇跡が起きるスポーツだ。
みんな…奇跡を信じろ!」
監督のその言葉に部員も私達も
真剣な顔つきになった。
なかでもこの試合で引退がかかって
いる3年の先輩達は真剣だった。

「由樹斗先輩!私達マネージャーも
全力でサポートするんで頑張り
ましょう!」
「ああ!よろしくな♪紗耶香ちゃん
にはまだかっこいいとこ見せれて
ないしな♪」
絶対に由樹斗先輩のタメにも勝たなければ
いけない試合だった。

私達大北高がグラウンドにつくと
すでに小東高は来ていた。

みんながアップを始めた。
「おまえ(笑)そんな怖そうな顔すんな
よ(笑)ブスがもっとブスになってるぞ?
マネがそんな顔しててどうすんだよ!」
津田くんはそう言い私のおでこに
デコピンをしてきた。
「痛ーいっ!…でもごめん。」
「おまえは笑顔が一番だって♪」
そうだよね…
私達より部員のほうが緊張してるのに…
それをほぐすのが私達の仕事なのに…
私の馬鹿。

《ピー!》
笛の音と同時に試合が始まった。
さすが大北高。レベルを上げてきてる
小東高にすごく攻めてる。
やっぱ大北高はすごい…

前半が終わると2ー0で大北高が
リード。点を決めたのはもちろん
大北高のエースでキャプテンの
由樹斗先輩。

後半が始まってもその迫力は弱まる
事がなく4ー0で大北高が勝った。
1週間後には中南高との試合が決まった。
私達マネはタオルを部員達に渡した。
「由樹斗先輩お疲れ様です♪」
「おー♪試合どうだった?」
「由樹斗先輩すごくかっこ良かった
です♪さすがって感じでした♪」
「よーし♪この調子で中南にも
勝つぞー!」
「もちろんです♪」

「津田くんお疲れ様♪」
「お疲れ↑言うても俺前半しか出て
ないしな(笑)」
「でも津田くん頑張ってたし♪次も
頑張ろーね?」
「当たり前だし。」
その時の部員達の笑顔は今までで
1番っていうぐらい輝いていた。